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糖鎖を介した腸内細菌宿主連関による 腸内ダイアローグ研究の創出

Innovative Intestinal Dialogue
Research on Gut Microbe-Host
Interactions Mediated by Glycans

「腸内糖鎖ダイアローグ」研究の世界へようこそ!

Welcome to the World of
“Intestinal Glycan Dialogue”!

私達の腸の中には、約40兆個もの細菌が棲んでいます。これらの腸内細菌は、体に直接働きかけたり、自分達が作る物質(代謝物)を通じて、私達の体と様々なやりとりをしています。これまで、腸の中にある「糖鎖(とうさ:糖がつながった分子)」は、腸内細菌のエサとして使われたり、体を守るバリアのような働きをするものとして注目されてきました。しかし最近では、糖鎖が腸内細菌と私達の細胞の間の「会話(ダイアローグ)」に使われる大切な“共通言語”のような役割をしていることがわかってきました。この「会話」は、免疫のバランスを保ったり、腸の健康な状態(恒常性)を守ったりするうえで、とても重要です。しかしながら、糖鎖の働きはとても複雑で詳しく調べるのが難しいため、まだまだ分かっていないことがたくさんあります。そこで、本研究領域では、「腸内の糖鎖」に特に注目し、これまでにない「腸内糖鎖生物学」という新しい研究分野を世界に先がけて切り開こうとしています。

トップページのについて

トップページの絵は、腸の中と外の様子を表しているのと同時に、草原が広がる大地と青空をイメージして描かれています。
腸の中側(上側:青空)にはたくさんの腸内細菌がおり、腸の外側(下側:地面)には免疫細胞が待機しています。それを隔てる腸管上皮細胞(ピンク色:地表)と粘液層(緑色:草原)があり、その至る所に、ミルクオリゴ糖やムチン型糖鎖など様々な糖鎖が存在しています。糖鎖は、腸内細菌に食べられたり、くっついたり、腸内細菌と私達の細胞とのやりとりに使われています。
腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)は腸内フローラとも呼ばれ、私達の腸の中に棲んでいるたくさんの細菌の集まりのことです。「フローラ」は「お花畑」という意味があり、いろいろな種類の細菌が集まっている様子を花畑にたとえています。私達が行う「腸内糖鎖ダイアローグ」研究では、この腸内フローラと腸管細胞、免疫細胞との間で行われる糖鎖を介したやり取りに注目します

研究内容Research content

A01

A01班

HMOsの生合成、有機合成基盤の確立と壊死性腸炎予防の分子機構の解明

A01

A02班

腸内糖鎖による腸管恒常性維持と炎症性腸疾患のメカニズムの解明

A01

A03班

病原性菌の腸内糖鎖を利用した宿主免疫回避分子メカニズムの解明

A01

A04班

腸内糖鎖資化性細菌由来低分子代謝物による他臓器、腫瘍幹細胞の機能制御解明

領域概要を詳しく見る

研究組織紹介Research organization

藤田先生 A01班
今村先生 A01班
奥村先生 A02班
加藤先生 A03班
服部先生 A04班

本プロジェクトでは、腸内細菌と宿主細胞の相互作用を糖鎖の視点から解明する研究を進めています。
研究成果や論文発表、学会活動、メディア掲載など、最新の情報を随時更新しています。ぜひご覧ください。